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06/データエンジニアリング 約6分

製品に分析機能が組み込まれているか:SaaS選定で見落とされがちな評価軸

別ツール・別ライセンスのBIよりも、アプリケーションに統合された分析機能が日本企業の運用コストを下げる理由

SaaS製品を選定される際、分析・レポーティング機能がアプリケーションにあらかじめ組み込まれているかどうかは、見落とされがちでありながら、導入後の運用コストを大きく左右する評価軸です。導入した後に「ダッシュボードは別のBIツールで」となれば、別のライセンス、別のログイン、別のデータパイプラインが必要となり、調達・運用・ユーザー教育のすべてに追加の負担が生じます。本稿では、アプリケーションに直接組み込まれたダッシュボードとレポート(組み込み型アナリティクス)が、スタンドアロン型のBIツールに対してなぜ優位となるのか、そして製品評価の際に何をご確認いただくべきかをご説明いたします。

組み込み分析 · 製品の画面の中で

SC-FL-08 · REV A · 2026.07

01製品データ

db.app

02分析エンジン

svc.analytics · SDK

03製品画面に組み込み

ui.embed · white-label

04利用者

sso · same auth

別製品の購買や別ログインは不要で、調達も一本化できます。

フロー図。製品内のデータが組み込み分析エンジンに渡り、ダッシュボードが製品自身の画面内に描画され、利用者は同じログインのまま別のBI製品なしで分析を使える流れを示します。
01

「完成品」を求める視点は正当な出発点

日本のエンタープライズにおいては、ソフトウェアは箱から出してすぐに機能し、課題全体を解決できる「完成品」であるべきだという考え方が広く共有されております。これは正当なご期待です。一方、欧米のSaaSベンダーが販売するのは、しばしば「プラットフォーム」にとどまります。コア製品に加えて、推奨BIツール、推奨データウェアハウス、推奨ETLパイプラインを別途組み合わせる構成になっています。CRMを導入するのに、ダッシュボードにはTableau、ストレージにはSnowflake、データ連携にはFivetranが必要だとすれば、それは実質的に「4つの製品の購買」であり、それぞれに調達・契約・運用が発生いたします。ご評価の際には、分析機能を製品本体に含む競合製品との総所有コストの差を、ぜひ比較されることをお勧めいたします。

02

スタンドアロン型BIで生じる3つの負担

「完成品」への期待という観点に加えて、スタンドアロン型のBIツールには、日本での運用における実務上の負担が3つございます。第一に、ユーザー管理と認証フローが別立てになるため、利用者は1つの業務のために複数のシステムへログインすることを強いられ、業務体験の一体感が損なわれます。第二に、ライセンス交渉が別途発生するため、ただでさえ長い調達サイクルがさらに延びてしまいます。第三に、システム間連携の複雑さが恒常的な運用・保守負担となって、情報システム部門にのしかかります。組み込み型アナリティクスは、利用者が普段お使いのアプリケーションの中で分析を提供するため、この3つの問題をいずれも回避できます。

03

組み込み型アナリティクスの「中身」をご確認ください

製品評価の際には、その分析機能がどのように実現されているかまでご確認いただく価値がございます。組み込み型アナリティクスをゼロから自社開発することは高コストかつ長期間を要する取り組みであり、開発チームは所要工数を実際の3分の1程度に見積もってしまう傾向がございます。必要となるのは、数十種類の可視化に対応するレンダリングエンジン、複数のデータソースにまたがってスケールするクエリレイヤー、アプリケーションのユーザーモデルと連動した行レベルセキュリティ、ホワイトレーベルのテーマ設定、レスポンシブなレイアウト、エクスポート機能、そしてレポートの定期配信です。このため、多くのSaaSベンダーは自社開発を断念し、これら一式をSDKとして提供するLogi Composerのような組み込みアナリティクス基盤を採用して、開発期間を年単位から月単位に短縮しています。お客様にとっても、実績ある分析基盤の上に構築された製品を選定できることは、安心材料の一つとなります。

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組み込み型アナリティクスを備えた製品が選ばれてきた実績

実際に日本のエンタープライズ市場では、組み込み型アナリティクスへ深く投資した製品が選ばれ続けてまいりました。HRテックからフィールドサービス管理、サプライチェーン最適化に至るまで、各分野で支持を集めている製品に共通するのは、分析機能が製品の一部として自然に溶け込んでいることです。UIの用語も、認証も、データモデルも本体と共通で、画面の行き来が発生いたしません。また、ホワイトレーベルに対応した組み込みアナリティクスであれば、ディストリビューターやSIer経由でご導入いただく場合にも、基盤のBIツールを意識させることなく、提供元のブランドで統一された利用体験が実現されます。ご評価の際には、この「ネイティブに感じられるか」という観点も、ぜひお確かめいただきたく存じます。

// 要点

押さえておきたいポイント

  • 分析機能まで含めた「完成品」であるかどうかを、SaaS選定の評価軸に加えることをお勧めします
  • スタンドアロン型BIは、調達の長期化と利用体験の分断という追加負担を伴います
  • 組み込み型アナリティクスの自社開発は、一般的な見積もりの3倍の工数を要します
  • ディストリビューター経由での導入では、ホワイトレーベル対応の組み込みアナリティクスが特に有効です

最終更新:

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